〇和紙ができるまで HOW TO MAKE WASHI 

1.和紙の原料 こうぞの木 

Raw materials for washi,kozo tree

 

20208.30 (5).JPG

和紙は、こうぞ、みつまた、がんぴ

などの木の皮からつくります。

写真は、こうぞ。

木の高さは、2~3mあります。

P1010757_01.JPG

 冬になり、葉が落ちると親指ほどの

太さの長い幹が残り、これを株元から

刈り取ります。

同じ株から毎年収穫出来ます。

この木の皮が和紙になるのです。

 

 

楮蒸し4.JPG

こうぞを蒸して皮をはぎ、

美濃こうぞ2020.3.8.JPG   黒皮部分ををけずります。
白皮がきれいな和紙になります。

 

 

2.こうぞの皮   White bark of kozo

那須コウゾ.JPG

こうぞの白皮。

乾燥させて保管し、使うときには水につけて、

煮る準備をします。

これは、茨城県産 大子那須楮(だいごなすこうぞ)です。

 

 

 

 

 

3.煮る Boiling kozo

紙煮.JPG

 柔らかくするため、ソーダ灰を   

入れて大釜で煮ます。

 
煮たあとは、こんなに簡単に手で
ちぎれます。 P1010241_01.JPG

 

 

 

4.ちりをとる(紙しぼり美濃の方言Removing impurities

 黒皮を取り除く

きれいな紙にするため、黒い部分

(黒皮)を、手で一つ一つ

取り除きます。

とても根気のいる作業です。

 

 

黒皮ちりとり (1).JPG

 左 取り除いた黒皮  left- removed black bark  

中 ちりとり済 middle- after 

右 ちりとり前   right - before

 

 

5.繊維をほぐす、叩解 (こうかい)  Beating kozo

こうぞの繊維を細かく溶きほぐす

こうぞに水を加え、ミキサーの

ような機械(なぎなたビーター)で

繊維をほぐします。

叩解前の叩解後のこうぞ
ひも状のものが、ふわふわの綿のようになります。
上 叩解前 top-before
下 叩解後  bottom-after

 

6.紙をすく  Making paper

漉舟(すきぶね)に水、原料、トロロアオイの粘液を加え、
よくかき混ぜます。
P1010826.JPG
トロロアオイの根をつぶし、粘液を取る。

簀桁(すけた)という道具で紙料をすくい、たてゆり、よこゆりを

何度も繰り返し、紙を漉きます。

流し漉き.jpg

 たてゆり

 

トップページ.jpg

よこゆり 

 

 薄美濃厚め.JPG

漉いた紙は、どんどん積み重ねていきます。 

翌朝、板をかぶせてジャッキでプレスし、水分をしぼりとります。

   

 

7.紙を干す  Drying paper

一枚ずつはがして乾燥

紙を一枚ずつはがします。

梅雨晴れ.JPG

板に張り、天日で干します。

 

P8040044 - コピー.JPG

または、乾燥機で干します。

 

 

8.やさしい風合いの和紙に Beautiful washi

P1011041_01 - コピー.JPG 

那須こうぞ白皮で漉き、天日で干した紙です。ツヤとハリがあり、

透明感があり、美しい。

usu-mino paper

 

 

P1011201.JPG

こちらは、美濃こうぞで漉いた紙です。

ややパリッとした、素朴でやさしい

手ざわりの和紙ができました。

mino kozo paper